2008/12/25 09年度予算政府案－国交省関係／公共事業費4％減／道路新交付金に9400億円
【建設工業新聞 12月25日 記事掲載】
政府が２４日決定した０９年度予算案のうち、国土交通省関係は前年度当初予算比８％増の６兆３５７３億円（国費ベース）となった。公共事業関係費は５兆７３２４億円と前年度比９％の増額だが、従来は特別会計に直入されていた地方道路整備臨時交付金が一般会計への計上に変更された特殊要因のためで、この増加分を除くと５兆０４９９億円と、実質では前年度を４％下回る。行政経費は５６７７億円（前年度比２％増）。一般公共事業費のうち、治山治水、道路整備、港湾空港鉄道、住宅都市環境整備、下水道水道廃棄物処理の主要５分野の予算は、住宅都市地域環境整備を除いて、前年度当初に比べ削減された。
予算案では、成田・羽田両空港間のアクセス５０分台、都心から両空港へのアクセス３０分台の実現などに向けた都市鉄道ネットワークの充実に６３億円、整備新幹線の建設に７０６億円を計上。道路特定財源の一般財源化に伴い廃止となった地方道路整備臨時交付金に代わり、地方の実情に応じて道路を中心に関連する他のインフラ整備やソフト事業にも使える「地域活力基盤創造交付金」が新設され、９４００億円が一般会計に計上された。
０９年度予算編成で同省が重点分野としたのは、▽安全・安心で豊かな社会づくり▽地球環境時代に対応した暮らしづくり▽地域の活力と成長力の強化－の三つ。各分野で重点的に予算が配分されたのは、▽地球温暖化に伴う災害リスクの増大への緊急的対応の強化（１２２０億円）▽大規模災害時の対応体制の強化（７５１億円）▽住宅・建築物の安全・安心の確保（４３０億円）▽公共交通インフラの耐震化等の推進（１３２億円）▽都市公園の安全・安心の確保（１９０億円）▽住宅ストックの再生等の推進（１５２億円）▽住宅・建築物における省資源・省ＣＯ２対策の推進（２４０億円）▽空港、港湾等の物流効率化・流通活性化を通じた地域活性化（８７０億円）▽住宅・不動産市場活性化のための緊急対策（７６８億円）－などで、いずれも前年度を上回る予算が計上された。
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