2009/2/17 1~3月期の設備投資見通し、4年ぶり3兆円割れ/建設物価調査会

【建設工業新聞 2月 17日 記事掲載】

建設物価調査会がまとめた08年12月時点の民間企業設備投資動向調査によると、09年1~3月期の設備投資総額は2兆8569億円(前年同期比14・7%減)と大幅な落ち込みになる見通しだ。設備投資額が前年同期比で2けたの減少になるのは、05年4~6月期以来15四半期ぶり。1~3月期の設備投資総額が3兆円割れとなるのは05年以来、4年ぶり。

世界同時不況の影響で企業の設備投資意欲は急速に冷え込んでおり、同調査に併せて実施した09年度の建設投資計画の意向調査でも、建設投資を08年度より「増加させる」との回答は、全体の6・9%(前年度調査より3・9ポイント減少)にとどまった。逆に「減少させる」との回答は14・6%(同6・0ポイント増)、特に「20%以上減少させる」との回答は11・8%(同11・0ポイント増)となった。建設物価調査会は、設備投資の抑制傾向はしばらく続くとみている。

1~3月期の見通しのうち、建設投資総額は8832億円(前年同期比10・3%減)。建設投資総額の前年同期比2けた減は、現行方式に調査方法を変更した04年6月以降では初めて。機械器具等設備投資も1兆9737億円(同16・5%減)と大幅減少を見込む。建設投資額の内訳をみると、非住宅建築が4500億円(同20・1%減)、土木が3994億円(同2・7%増)、賃貸住宅や社宅などが237億円(同16・7%増)。非住宅建築は、電気機器製造業などの「事務所・店舗等」が同25・6%減、化学工業などの「工場・倉庫等」が同14・5%減、レジャー産業などの「その他の建築物」が同17・0%減とそれぞれ大幅に減少している。土木では鉄道業、電気・ガス業が増加を見込んでいる。

産業別の建設投資額は、製造業が2055億円(同21・4%減)、非製造業が6777億円(同6・3%減)となった。製造業では基礎素材型産業、加工組み立て型産業、生活関連型・その他産業とも大幅な減少を見込んでいる。同調査は、全国の5049社を対象に行い、1796社から回答を得た。回答率は35・6%。

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