2009/12/04 中国整備局/広島合同5号館、工事途中で取りやめ/予算付かず継続断念

【建設工業新聞 12月4日 記事掲載】

国土交通省中国地方整備局は3日、10月から工事を中断している広島地方合同庁舎5号館建設について、未着手部分の施工を取りやめると発表した。これまでに契約総額61億6200万円のうち約22億円を前払いしており、今後、請負者と変更契約に向けた協議を進める。政権交代後に再提出された10年度予算の概算要求から外されたことを受けた措置で、着工済み工事の取りやめは異例。建設地については、今後の判断がつかないとして当面、駐車場などとして利用するという。

5号館はS一部SRC造地下1階地上11階建て延べ約2万2274平方メートルの規模で計画され、建築工事を鹿島、電気設備工事を中電工・リーテックJV、機械設備工事をダイダン、エレベーター設備工事を日本オーチス・エレベータが受注。今年5月に準備工事に入り、6月から山留工、7月から杭工事を進めていた。

総事業費は約74億円で、うち08年度に約24億円、09年度に約31億5000万円が予算化。前政権下で8月末に提出された10年度予算概算要求には約18億円が計上されたが、鳩山新政権の方針を踏まえて10月に再提出された概算要求には盛り込まれなかったことから、10月22日に作業を中断していた。中断時点では約1割弱の進ちょく率だった。今月下旬から鹿島に委託して駐車場整備に入る予定という。

日刊建設工業新聞の購読申し込みは、こちら

戻る