2010/5/12 4~6月期の民間建設投資、25・3%減/過去6年で最低/建設物価調査会

【建設工業新聞 5月12日 記事掲載】

 建設物価調査会が11日発表した民間企業の設備投資動向調査によると、10年4~6月期の建設投資は前年同期比25・3%減の4220億円となる見通しだ。同期の民間建設投資額としては過去6年で最低の水準。直近の10年1~3月期の実績見込みは反動増の影響があるものの7期ぶりにプラスとなったが、4~6月期に続いて7~9月期も前年同期を下回る見込み。民間の投資意欲は依然低調に推移しており、先行きは不透明だ。


 資本金1億円以上の企業の中から5032社を対象に10年4~6月期の設備投資計画を3月に調査。有効回答は1750社(回答率34・8%)だった。調査結果によると、4~6月期の設備投資総額(土地を除く)は28・7%減の1兆2680億円となる見込み。うち建設投資以外の機械器具などへの設備投資は30・3%減の8460億円だった。


 建設投資の内訳は、非住宅建築が33・1%減の2527億円、土木が7・7%減の1537億円、住宅が22・3%減の156億円。土木は電気・ガス業の投資が前回調査に続いて増加基調を維持した一方、運輸業や情報通信業の投資減少が響いた。非住宅建築のうち「工場・倉庫」は40・7%減、「事務所・店舗」は21・1%減とそれぞれ大きく落ち込んだ。


 産業別に建設投資を見ると、製造業は30・%減の1271億円と12期連続のマイナス、非製造業は23・0%減の2949億円となった。企業規模別の投資動向では、資本金10億円以上の大企業は26・4%減の3718億円、1億~10億円未満の中堅企業が15・9%減の502億円となっている。

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