2011/01/18 大畠章宏国交相が就任あいさつ/「馬淵ビジョン」8項目の完成へ全力

【建設工業新聞 01月 18日 記事掲載】

 大畠章宏国土交通相は17日、国交省内で職員への就任あいさつを行い、馬淵澄夫前国交相の施策を引き継ぎ、その完成に向け努力する方針を示した。馬淵氏との事務引き継ぎを終えた大畠国交相は、「『馬淵ビジョン』と言ってもよいと思うが、8項目の引き継ぎをさせてもらった」と説明。「馬淵前大臣の気持ちを踏まえ、8項目のビジョンの完成に向けて全力で頑張りたい」と抱負を述べた。
 
 
 事務引き継ぎで示された8項目は、▽社会資本整備重点計画の見直し▽交通基本法案▽建設産業戦略会議▽不動産投資市場戦略会議▽八ツ場ダム▽高速道路の原則無料化▽建築基本法をはじめ建築法体系の見直し▽海上警察権のあり方。
 
 
 大畠国交相は14日深夜の就任記者会見で、八ツ場ダムについては「一切の予断を持たずに検証を行う、生活再建事業に万全を期する、という(馬淵前国交相の)2方針を踏まえてやりたい」と表明。高速道路無料化については「理想を掲げても前に進まない。利用者や関係者、専門家の意見を踏まえ、実施できるような計画を長期的にやるべきだ」と述べている。
 
 
 17日のあいさつで職員に対しては、「国交省は日本の国づくりの最先端の省であることを自覚し、誇りを持って前に進もう」「国交省ほど将来に対するビジョンを示せる力を持つ省はない。20年後の日本の姿を馬淵ビジョンをベースに築き上げ、実現のために頑張っていこう」「国交省が基本的な考え方を示しながらも、地域の人が自分の町を自分で作れる環境が必要だ。地域社会を興していこうという先頭に立ってもらいたい」という3点を呼び掛けた。

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