大畠章宏国土交通相は１５日の記者会見で、東日本大震災への同省の対応状況を説明するとともに、災害対応に全力で取り組む建設業界に対し、「全国の建設業界の代表からも（支援の）申し出を受けている。大変ありがたい」と謝意を表明した。建設業界へのメッセージも別途公表し、「これからの被災地復興で地元建設業の果たす役割は決して小さくはない」と指摘するとともに、「家族や友人らを失い、心痛の中にあっても、地域の復興に貢献しようとする無私の心と使命感に頭が下がる思いだ」と胸の内を明かした。
　
　
　東北６県の各建設業協会では、１１日の地震発生直後に災害対策本部を立ち上げ、発注者と連携しながら不眠不休でがれきの撤去や被災者救出に協力してきた。国交省には全国の建設業協会からも支援の申し出があり、大畠国交相は「申し出をすべてありがたく受けたい」と述べた。さらに、災害対応に取り組む建設業界へのメッセージも公表し、被災した建設業者に配慮する一方、地元の地形や地盤を知り尽くした地元建設業が震災復興に果たす役割にも大きな期待を表明。地震の直後からすべてを投げ打って応急復旧や被害者救援に奔走する地元建設業の活動に謝意を示した。
　
　
　社内で支援チームを立ち上げ技術者や資機材を被災地に投入し、救援物資の供給や応急復旧に協力する大手建設業の動きにも敬意を示し、「世界に冠たる日本の建設業の優れた技術と人材を投入し、一日も早い復旧と被災者が安心・安全に暮らせる生活の実現にまい進してもらいたい」と要望した。
　
　
　大畠国交相はまた、東北地方整備局や東北運輸局をはじめとする同省職員の活躍にも言及。自らも被災者でありながら、責務を果たそうと頑張っている職員の活動を紹介し、「６万人の職員の力を合わせ、国民のために全力を尽くしたい」と述べた。