2011/06/13 4月の建設工事受注、6・4%減/過去最低、震災対応で新規の抑制も/国交省

【建設工業新聞 06月 13日 記事掲載】

 国土交通省が10日発表した建設工事受注動態統計によると、11年4月の工事受注高は2兆2281億円(前年同月比6・4%減)で、単月では00年度の調査開始から最低となった。公共機関からの受注も単月最低を更新。今回の調査では、震災の影響により宮城県分の数値を含めていない(前年同月も同様)が、「宮城県の全体額へのウェートが1・7%程度なので(今回の数字が)最低値であることに変わりはない」(総合政策局)と分析している。
 
 
 受注高の内訳は、元請1兆5217億円(5・2%減)、下請7064億円(8・8%減)。業種別では総合工事業1兆4422億円(2・4%減)、職別工事業2504億円(26・3%減)、設備工事業5355億円(4・7%減)。工事種類別では土木4133億円(24・0%減)、建築9722億円(5・8%増)、機械装置等1363億円(3・9%減)だった。
 
 
 公共機関からの受注高(1件500万円以上の工事の合計)は3018億円(7・4%減)。国の機関からの受注が17カ月連続減の1235億円(7・0%減)、地方の機関からの受注も1783億円(7・6%減)と3カ月ぶりに減少に転じた。11年度予算の減少のほか、「災害復旧の重点化に伴う新規契約の抑制などが受注減につながった」(総合政策局)とみている。
 
 
 民間からの建築・建築設備の受注高(1件5億円以上の工事の合計)は2271億円(55・2%増)と大幅に増加したものの、4月としては3番目に低い水準。分野別で見ると、住宅や工場・発電所、医療・福祉施設などが堅調に推移した。民間からの土木・機械装置工事の受注高(1件500万円以上の工事の合計)は1821億円(24・3%減)で、8カ月ぶりに減少した。

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