2013/04/24 国交省/NETIS大幅改良/技術の「強み」明示、13年度内に改良版試行運用

【建設工業新聞 4月 24日 記事掲載】

 国土交通省は、公共工事などでの活用促進を目的に新技術の情報を収集・提供している「新技術活用システム」(NETIS)を13年度中に改良する。現在のシステムでは、技術の特性に関する情報が反映されにくいといった指摘があるため、「施工性に優れている」「環境配慮に有効」などそれぞれの技術が持つ強みをより分かりやすく表現できるようにするのが柱。技術特性を明確にすることで、発注者の採用意欲を高め、登録技術の現場活用を広げる。
 
 
 13年度後半には改良版を試行運用(一部は本格運用)する見通し。NETISの大幅な改良は06年度以来となる。NETISは、新技術の情報と活用後の評価などをインターネット上で一元化したデータベースシステム。登録されている新技術を工事に活用した施工者には工事成績評定への加点が行われるほか、総合評価方式の入札でも加点対象となっている。現時点で4000件を超す技術が登録されている。
 
 
 現在のシステムでは、個々の技術に対し▽経済性▽施工性▽品質▽耐久性▽安全▽環境-の6項目による総合的な評価が示されている。このため、例えば施工性に優れていても経済性が標準より劣っている場合は、総合評価にすると技術の強みが埋没してしまうといった指摘があった。
 
 
 国交省は有識者を交えた「新技術活用システム検討会議」で改良について議論し、「技術特性をよりアピールできるように改める」といった方向性を昨年度末に出していた。改良システムは試行してから本格運用に移るが、一部の技術については試行を経ずに本格運用を開始する。国交省は改良を円滑に実施するため、登録者の申請様式や登録用マニュアルの整備、周知方法などを外部に委託して検討してもらう。

日刊建設工業新聞の購読申し込みは、こちら

戻る