2013/08/23 国交省/優良事業者認証、10月から試行/専門工事9団体参加、制度設計に反映

【建設工業新聞 8月 23日 記事掲載】

国土交通省は、技能労働者の社会保険加入促進策の一環として導入を検討している「優良事業者認証制度」の試行を10月に始める。社会保険加入に向けて社内体制の整備など優良な取り組みを行っている業者を認証することで、元請企業が下請企業を選別する際に活用できるような制度を想定している。

試行に参加するのは専門工事業9団体。国交省が用意するマニュアルに沿って各団体が複数の会員企業を認証する作業を試行的に実施。負担がどの程度になるかなどを検証し、14年度以降の制度設計に向けた検討に役立てる。国交省は、社会保険に加入すべき労働者をすべて加入させている業者や、加入拡大に取り組んでいる業者を、所属する専門工事業団体が認証することを想定。認証された優良事業者や制度の仕組みを広く紹介することで、建設産業の持続的な発展と労働者福祉の向上につなげたいとしている。

今回の試行に参加するのは、▽全国鉄筋工事業協会(全鉄筋)▽全国建設室内工事業協会(全室協)▽全国基礎工業協同組合連合会(全基連)▽日本運動施設建設業協会(日運協)▽日本トンネル専門工事業協会(トンネル専門協)▽日本建設躯体工事業団体連合会(日本躯体)▽全国コンクリート圧送事業団体連合会(全圧連)▽全国板硝子工事協同組合連合会(全硝工連)▽日本造園建設業協会(日造協)-の9団体。国交省が試行内容や方法を示す試行マニュアルを作成。それを参考に各団体が10月から12月にかけて試行した上で、その結果を踏まえた改善策などを年度末までにまとめる。

12年度に国交省が実施した「社会保険等の加入徹底方策に関する調査事業」では、加入促進に向けた取り組みの内容に応じて、▽取組推進事業者▽適格事業者▽優良事業者-という三つの段階に分けて認証する「認証制度(案)」を作成した。本年度はそれを基に、試行を含めて制度の具体化に向けた検討を行うことにしている。

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