2013/09/10 原田保夫国交審議官/3環状道路を着実整備/五輪需要の担い手不足に対応も

【建設工業新聞 9月 10日 記事掲載】

国土交通省の原田保夫国土交通審議官は9日、建設専門紙各社の就任インタビューに応じ、2020年夏季五輪の東京開催が決定したことを受け、首都圏3環状道路(首都高速道路中央環状線、東京外かく環状道路、首都圏中央連絡自動車道)の着実な整備とともに、1964年に開かれた前回の東京五輪に合わせて整備された首都高速道路の老朽化対策などを着実に進めていく必要があるとの考えを示した。

原田国交審議官は、建設産業界で、将来の活躍が期待される若い担い手が不足している現状も指摘。今後、東京五輪の開催に向けて関連施設や首都圏のインフラ整備の需要が増大すると見込まれることから、「(労働力の)供給(不足)問題が出てくるだろう」と述べ、「(需要の)見通しを示した上で、基盤整備に当たっていく必要がある」との考えも示した。

社会資本整備のあり方については、「地域的にインフラが不足しているところもある」として、予算の重点化によって従来と同様、新規整備にも継続して取り組んでいく必要があるとの認識を示した。一方、ストックに対しては「賢く使う知恵を出していくことが重要だ」と指摘。維持管理や適切な時期を捉えた更新や高機能化に取り組む必要性も強調した。都市政策では、人口減少と高齢化が進展していることを踏まえ、肥大化してきた都市をコンパクト化する支援策を講じていく考えを示した。

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