2014/12/26 国交省/点検・診断の登録資格、15年度から活用/プロポや総合評価方式で

【建設工業新聞 12月 26日 1面記事掲載】

国土交通省は、点検・診断などインフラの維持管理分野の登録資格を活用した業務発注の考え方をまとめ、25日に開かれた有識者懇談会に提示した。プロポーザル方式や総合評価方式の入札で業務を発注する際、国交省の告示に基づき登録された民間資格を評価要素とする。15年度の発注業務から適用できるよう、15年1月中に改正する建設コンサルタント業務などのプロポーザル方式と総合評価方式の運用ガイドラインに反映させる。

国交省は、所管する社会資本分野の土木構造物などを対象に民間資格を大臣告示に基づき登録し発注業務に活用することにしている。19日に締め切った第1弾の登録申請では、道路、砂防、海岸、港湾、空港、都市公園などを対象に10施設分野の点検・診断や一部補修設計を手掛ける管理技術者や担当技術者に該当する既存資格を受け付けた。

25日に開いた「調査・設計等分野における品質確保に関する懇談会」(座長・小澤一雅東大大学院教授)に国交省は登録資格の活用の方向性を提示し、おおむね了承を得た。管理技術者については、国家資格(技術士、博士)、登録資格、その他の民間資格の順で高い評価を与え、担当技術者については、国家資格と登録資格を同等、その他の民間資格を次位で評価する。管理技術者は、業務への参加を表明したコンサルなどを絞り込む際にも同様の順位による評価を用いるという。

懇談会ではこのほか、6月に開始した業務内容に応じて価格競争、総合評価方式、プロポーザルからどの方式を選ぶかを示す「発注方式選定表」の運用と、標準型の総合評価方式で技術者評価を重視した選定方法の二つの試行の中間報告も行った。いずれも一定の効果が見られるとして、15年度早期の本格実施を目指し、試行結果を踏まえた運用ガイドラインの見直しに反映させる。

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