2015/01/21 社会保険、1年10カ月で1・1万業者新規加入/許可部局指導や厚労省通報で

【建設工業新聞 1月 21日 2面記事掲載】

国土交通省は、12年11月から建設業許可や経営事項審査(経審)の申請などに合わせて実施している社会保険の加入指導により、14年9月までの1年10カ月の間に1万1326業者が指導を受けて新たに加入したことを明らかにした。再三の指導にもかかわらず加入しなかったとして、厚生労働省の社会保険担当部局に通報されたのは1万4037業者。通報後の加入の確認や指導で、健康保険と厚生年金保険に4868業者が新たに加入したことも、厚労省が提供したデータから初めて分かった。

許可部局による指導は、建設業許可・更新申請時、経審申請時に加え、立ち入り検査時にも加入状況を確認して行われる。1回目の指導の後、一定期間を置いた2回目の指導を経て、それでも加入しなければ厚労省担当部局に通報する。

14年9月までに加入を確認した26万5445業者のうち87・6%に当たる23万2490業者が加入済みだった。残る12・4%に当たる3万2955業者が1回または2回の加入指導を受け、そのうちの34・4%に当たる1万1326業者が指導に従って加入した。前回公表した14年3月時点で指導に従った加入が8316業者だったため、4~9月で新たに3010業者が加入したことになる。

厚労省に通報された1万4037業者のうち、通報をきっかけに加入したことが確認されたのは健康保険と厚生年金保険で2294業者。担当部局の指導で新たに加入したのが2574業者で合わせて4868業者。適用対象外を除く6794業者は加入に向けた対応を引き続き行っている。国交省は、直轄工事での未加入業者の排除対策にも乗りだしており、今後発注部局と許可部局が連携して加入指導を受けた業者も集計数値に反映されていく可能性がある。

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