2019/12/03 国交省/監理技術者の専任配置緩和、発注時にあらかじめ明記/施行日またぐ維持工事で

【建設工業新聞 12月 3日 1面記事掲載】

国土交通省は2020年度から直轄の維持工事で技術者の負担軽減をさらに図る。20年10月1日施行の改正建設業法で創設される監理技術者を補佐する者を専任で置いた場合、監理技術者は複数現場の兼務が可能となる。施行日をまたぐ維持工事で発注時の特記仕様書などに監理技術者の専任緩和を記載。24時間365日の対応や緊急時の迅速対応などが求められる維持管理の負担軽減につなげる。

監理技術者や主任技術者の現場への専任配置が必要なのは、請負金額が3500万円(建築一式7000万円)以上の工事。配置された技術者は、他の現場を兼務せず、継続的に現場職務に従事しなければならない。

改正業法により元請の監理技術者を補佐する制度を創設する。補佐する者を専任で置いた場合は、監理技術者に複数現場の兼務を認める。補佐する者、兼務の現場数は政令で定め、兼務は当面2現場を予定。補佐する者としては「技士補」を位置付ける。

国交省は20年度以降の維持工事で監理技術者の専任を緩和し、専任で置く補佐する者に維持管理の技術やノウハウを伝承。24時間365日の対応が求められる維持工事を受注しながら、他の工事にも技術者として従事することが可能となる。

国交省は今後、兼務できる他の工事の範囲(同一事務所内など)や、補佐する者の入札時・工事成績評定時の扱い、維持工事以外の扱いなど詳細を詰める。

日刊建設工業新聞の購読申し込みは、こちら

戻る