2020/07/07 国交省/新型コロナ対策指針を改定/熱中症予防策を拡充

【建設工業新聞  7月 7日 1面記事掲載】

国土交通省は建設現場の実態に即した新型コロナウイルス感染予防対策のガイドラインを改定した。マスク着用や3密(密閉・密集・密接)回避といった「新しい生活様式」が求められる中、熱中症予防として実践されている取り組み事例を拡充。新型コロナ接触確認アプリの利用なども盛り込んだ。現場の3密対策とそれに伴う熱中症リスク軽減などを徹底。引き続き感染拡大防止に活用してもらう。=2面に関連記事

国交省は建設現場での感染拡大防止の取り組み事例のほか、オフィスや通勤時などの対策を盛り込んだ「建設業における新型コロナウイルス感染予防対策ガイドライン(2020年5月14日版)」を作成。政府の基本的対処方針などを踏まえ、建設現場やオフィスでの「感染防止のための基本的な考え方」と「講じるべき具体的な対策」を整理した。

今回、新型コロナ対策に伴う熱中症予防のための建設会社で実践されている取り組み事例などを拡充した「20年7月1日改定版」を取りまとめた。建設業団体に送付し感染症と熱中症の対策を徹底するよう要請。直轄の発注部局にも通知し、引き続き感染拡大防止の参考にするよう求めた。

改定版では建設現場でマスクやフェースシールドなどの着用や手洗いを励行するとした上で、熱中症対策のため夏季の気温・湿度が高い時期は屋外で人と十分な距離(少なくとも2メートル以上)が確保できる場合、マスクを外すなど現場の状況に応じた熱中症対策に取り組むとした。

新型コロナ対策に伴う熱中症リスク軽減のため▽マウスシールドやフェースシールドの活用▽冷感素材などを用いたマウスの活用▽マスクと併用可能な空調機器などの活用(空調機能が付いた作業服の着用や、首掛けクーラーの活用など)-といった取り組み事例を列挙した。休憩・休息スペースやオフィスなどでは、熱中症対策の観点から気温・湿度が高い日にエアコンなどを利用する場合、必要に応じて定期的な換気を行うよう追記した。

従業員や作業員に対しては、感染拡大の防止のため厚生労働省が無償提供するスマートフォン用の新型コロナ接触確認アプリ(COCOA)の利用を呼び掛ける。COCOAから通知のあった従業員などには、アプリの画面に表示される手順に沿って検査の受診を促すとしている。

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