2021/03/22 国交省、日建連/意見交換会フォローアップ会議開く/遠隔臨場の試行継続へ

【建設工業新聞  3月 19日 1面記事掲載】

◇PCa化推進へ指針も

国土交通省と日本建設業連合会(日建連、山内隆司会長)は17日、2020年度意見交換会フォローアップ会議の第4回会合をウェブ開催した。これまでの検討成果を確認し、21年度に向けた課題を共有した。新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐ非接触の取り組みとなる遠隔臨場の20年度試行結果を踏まえ、試行要領(案)を改定。21年度も試行を継続し、一般化に向けた課題を検証していく。

20年度フォローアップ会議の検討項目は▽ウィズコロナ▽週休2日実現に向けた環境整備▽適切な工期設定と工程管理▽技能者の処遇改善▽業務の効率化▽公共工事品質確保促進法(公共工事品確法)の適正な運用▽新技術の導入促進-など。会合では受・発注者双方の検討成果を踏まえ、今後の取り組みを確認した。

国交省は20年度直轄工事で遠隔臨場を約560件試行。試行要領(案)を改定し、21年度の試行方針を取りまとめて試行を継続する。一般化に向け、電波状況が悪い現場での対応や費用計上の方法などを検討する。

書類削減を目的に一部の地方整備局で試行している「検査書類限定型モデル工事」の一般化に向け、試行工事をフォローし効果や課題を整理。21年度は検査官の二重確認を削減するため、モデル工事を全国で試行する。

国交省は中型構造物へのプレキャスト(PCa)製品の導入促進を目指し、特車で運搬可能な規格については原則PCa化する。大型はVFM(バリュー・フォー・マネー)の考え方を基に、コスト以外の要素も考慮した総合的な比較方法の検討を提案した。21年度は日建連や建設コンサルタンツ協会、学識者で構成するPCa推進検討会を立ち上げ、PCa化推進ガイドライン(案)を検討する。

24年4月から建設業で時間外労働の罰則付き上限規制が適用されることを踏まえ、週休2日工事、交代制モデル工事を順次拡大。ロードマップを整理し、24年4月には原則として週休2日の確保を目指す。21年度は週休2日工事の発注者指定型の適用を拡大するとともに、交代制モデル工事の対象工事(現場閉所困難工事)を整理する。

日建連からは入札時に開示する「条件明示チェックシート」で発注者に求める条件明示事項や、生コン情報電子化の試行状況などが報告された。

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