2021/05/17 上場ゼネコン大手4社/21年3月期決算/端境期にコロナ禍重なり全社減収減益

【建設工業新聞  5月 17日 3面記事掲載】

上場ゼネコン大手4社の2021年3月期決算が14日に出そろった。着工間もない工事が多い端境期に入っていることなどを背景に、全社が連結ベースで減収減益となった。国内で大型建築工事の施工が本格化するのに伴い、売上高は持ち直していくと見られるが、新型コロナウイルスの流行に歯止めが掛からず、先行きが不透明なことから、受注競争は激化している。業績の先行指標となる単体受注高は鹿島を除く3社が前年実績を下回った。今期も厳しい競争が繰り広げられそうだ。

21年3月期の連結売上高は鹿島が前期比5・2%減、大林組も同14・8%減となり、2兆円台を割り込んだ。大林組は国内で着工直後の案件が多く、新型コロナで北米を中心とした海外も工事中断などが響いた。本業のもうけを示す営業利益は、清水建設が国内建築工事や海外工事の採算の低下などで同25・2%減となった。

工事採算を示す単体の完成工事総利益(粗利益)率は4社とも12~14%台を維持した。コロナ禍が続く中で「特に大型案件の受注時採算は相当厳しくなってきている」(清水建設)との声も上がる。

22年3月期は、国内の大型建築工事などの進捗(しんちょく)で4社すべてが増収を見込む。新型コロナが収束に向かえば民間設備投資が回復基調に入ると見られるが、「先行きの不透明感から厳しい競争環境が継続」(大成建設)といった声も根強い。厳しい競争下で受注を獲得しつつ、DX(デジタルトランスフォーメーション)などで生産性向上を図り、採算を高める方向になりそうだ。

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