2021/12/09 国交省/21年度補正予算案に流域治水関連2553億円計上/内水氾濫対策に重点

【建設工業新聞  12月 9日 1面記事掲載】

国土交通省は、河川流域全体のあらゆる関係者が協働する「流域治水」の取り組みを強力に推進する。6日開会の臨時国会に提出した2021年度補正予算案に、関連経費2552億8200万円を計上した。ここ数年の被災状況を考慮し、内水氾濫対策に注力する方針。グリーンインフラや海岸整備といった分野も浸水域の縮小につながる対策を推し進める。全国の121水系で策定済みの「流域治水プロジェクト」に基づき施策をパッケージで展開していく。

国交省は分野や箇所ごとの配分を補正予算の成立後に明らかにする。補正予算は臨時国会の会期末となる21日までに成立する見通しだ。

関連経費の構成は大部分を河川整備事業が占める。内水氾濫対策は直轄による排水機場整備を急ぐ。ポンプ車など「移動式排水施設」を導入する自治体への支援も強める。7~8月に相次いだ浸水被害を受けて優先順位を高めた。福岡県久留米市は8月の大雨で内水氾濫が発生。住宅約2700棟が浸水するなど、4年連続で大きな被害が出た。11月28日に現地を視察した斉藤鉄夫国交相は、住民らに「スピード感を持って目に見える形で対策を施していく」と伝えた。

河川堤防の整備や河道掘削、ダム排水設備の改修など、これまで実施してきた事業も推進する。国交省は109の1級水系と12の2級水系で、3月に流域治水プロジェクトを策定した。今後の整備内容はプロジェクトに沿う形になる。

雨水の浸透機能を確保するため、「グリーンインフラ活用型都市構築支援事業」として一定規模の事業費を確保する。自治体や民間による緑地の整備、建築物の緑化などに必要な費用を補助金で支援。雨水の浸透を促し、水路網への流入を抑える。河口周辺で海岸整備に予算を割き、越波による浸水被害を低減する。整備対象箇所には港湾区域も含む。防潮堤や防波堤、護岸などの整備に取り組む。

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