2021/12/23 国交省/22年9月にもCCUSの機能追加/発注者が労働状況など確認可能に

【建設工業新聞  12月 23日 1面記事掲載】

国土交通省は建設キャリアアップシステム(CCUS)のシステム改修内容を明らかにした。公共発注者の利用を念頭にCCUS登録技能者の労働状況を確認できる機能を追加する。元請の同意を前提として発注者にIDを付与し、個人情報保護に留意しつつCCUSの画面の一部を確認できるようにする。年度末にかけて改修業務を発注し、2022年9月ごろの供用開始を目指す。

20日に成立した21年度補正予算に関連費用1・5億円を計上している。システム改修で、▽施工体制台帳などの帳票の確認▽発注工事でのCCUSの利用状況の確認▽技能者の対象工事での週休2日の達成状況の確認-の3点を可能にする。帳票確認は書類事務の合理化につながる。作業員名簿や施工体系図、下請負業編成表・再下請負通知書、社会保険加入状況の帳票も含まれる。元請が既に出力可能な帳票を公共発注者も確認できるよう措置する。

発注工事のCCUS利用状況は、事業者・技能者のCCUS登録状況や登録技能者の就業履歴の蓄積状況から把握する。レベル別・職種別の就業履歴の蓄積状況も確認可能。地方自治体などが発注するCCUSモデル工事の履行状況の確認に役立つ。

発注工事の工期内で技能者の休暇状況も把握。元請の同意など一定条件を課した上で、発注者が直接発注した工事だけでなく、技能者が入場した他工事を含むすべての現場の就業履歴を一覧的に確認できる機能も付与する。自治体などが週休2日モデル工事を取り入れやすい環境を整える。

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