2022/03/29 岸田文雄首相/インフラ整備「中長期的に予算確保」、参院決算委で

【建設工業新聞  3月 29日 1面記事掲載】

岸田文雄首相は28日の参院決算委員会で、今後のインフラ整備について「中長期的な見通しの下で必要な予算を確保し、戦略的、計画的に社会資本整備を進めていきたい」との見解を示した。韓国と比べインフラ整備が遅れている実態を踏まえ、公共投資の拡大を訴えた自民党の足立敏之参院議員の質問に答えた。岸田首相は「(インフラは)国民の安全安心を確保し社会経済活動を支える基盤。わが国の持続的発展のためにしっかりと整備していくことが重要だ」と強調した。

足立議員は建設産業の賃上げの実効性を高めるためにも、公共事業予算の拡大が不可欠と主張。斉藤鉄夫国土交通相は「今後の公共事業予算の安定的、持続的な確保に十分な見通しが立たなければ、処遇改善など夢のまた夢になってしまう」と応じ、予算確保と処遇改善の両輪をうまく回していく必要性を説いた。

足立議員は深刻さが増している建設資材の価格高騰も取り上げ、国交省の対応を聞いた。斉藤国交相は国直轄工事で設計変更などに適切に応じることに加え、地方自治体発注工事でも「最新の実勢価格を反映した適正な予定価格の設定や、建設工事標準請負契約約款で規定するスライド条項の適用による設計変更の実施など必要な対応を行うよう求めていく」と述べた。

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