2022/04/18 石川県/全土木工事を週休2日に、発注者指定型で原則化

【建設工業新聞  4月 15日 12面記事掲載】

石川県土木部は、4月以降公告の災害復旧を除く原則すべての土木系工事の受注者に現場の完全週休2日(土日に限らない4週8休も可)を義務付ける「発注者指定型」を適用し始めた。県土木部は「発注者指定型」の適用に当たり、国土交通省が2017年度から直轄工事に採用中の「工期設定支援システム」に準拠したものを活用して工期を設定する。

「発注者指定型」を原則化するに当たり、2021年度まで現場の週休2日工事を表す名称に使っていた「いしかわ土日おやすみモデル工事」を「いしかわ週休2日工事」に改めた。

「工期設定支援システム」は、直接工事費の積算に使う標準歩掛かりの1日当たりの施工量から、各工事の施工に必要な日数を自動的に算出できる。週休2日、盆暮れの休暇、地域別の降雨や降雪による休工日数なども考慮しているので、各地域の天候の実情に合った作業日数の算出も可能。システムを用いて作った工程表を基にすれば、週休2日に見合った工期が設定できるという。

現場の完全週休2日の実現には、労務費、機械経費、共通仮設費、現場管理費の各経費の上乗せは不可欠なため、国と同様に最初から補正係数(土木工事の場合は労務費1・05、機械経費1・04、共通仮設費1・04、現場管理費1・06)を乗じて割り増しした金額を工事費に計上する。

工事完了後に達成状況を確認して現場の完全週休2日(4週8休も可)が実現できなかった場合は補正分を減額する。完全週休2日が確認できた場合は、工事成績採点の2次考査で2・5点を加点する。

受注者に現場の完全週休2日に取り組む姿勢が見られない場合や、虚偽報告を行った際は、ペナルティーとして工事成績評定点から7・5点を減点する。

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