2022/06/20 登録基幹技能者、CCUS能力評価申請を/振興基金が構成団体に働き掛け要請

【建設工業新聞  6月 20日 1面記事掲載】

登録基幹技能者制度推進協議会(会長・大木勇雄日本建設躯体工事業団体連合会会長)は、登録基幹技能者資格保有者に建設キャリアアップシステム(CCUS)の能力評価(レベル判定)申請を促す。登録基幹技能者はCCUSで最高位の「レベル4」の資格要件だが、約8万人の資格保有者のうちレベル4取得者は約4万人にとどまる。レベル別の手当支給など元請会社でCCUSを活用した技能者評価の動きが広まる中、能力評価制度を普及させる重要性を指摘する声が関係者から出ている。

同協議会の事務局を務める建設業振興基金の佐々木基理事長が17日にウェブで開かれた2022年度総会で、登録基幹技能者に能力評価申請を働き掛けるよう構成団体らに要請した。

佐々木理事長は「CCUS登録技能者が100万人に迫る状況で、元請会社から(レベル4の)ゴールドカードの職人を評価し、適切な処遇を考えるべきという意見が出ている」と前置きした上で「(登録基幹技能者でも)実際には(レベル1の)ホワイトカードを持っているに過ぎず、正当な評価を得られない方がいる」と指摘。そのことが「建設業界全体のこれからの処遇改善に大きな弱点となる」と訴えた。

登録基幹技能者の資格保有者数は3月末時点で8万0825人。一方、CCUSのレベル4取得者は6月1日時点で4万1323人で、CCUSの技能者登録や能力評価申請を行っていない資格保有者の存在を裏付けている。CCUS登録技能者は6月1日時点で90万3934人に達したが、レベル2~4取得者は1割にも満たない状況となっている。

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