2023/02/10 大気社/時間外労働上限規制に向け文書作成、ゼネコンら顧客に理解協力求める

【建設工業新聞  2月 9日 3面記事掲載】

大気社は働き方改革の取り組みを理解、協力してもらおうと業界全体に呼び掛けている。2024年4月から建設業に適用される時間外労働の罰則付き上限規制に対応するため、長時間労働の是正につながる取り組みなどを盛り込んだ文書を作成。ゼネコンなど顧客に自社の姿勢や取り組みを公表し、さらなる推進につなげたい考え。健康で安全な現場労働の環境づくりに取り組む。

文書は▽ガイドラインに則した時間外労働上限、月45時間かつ年360時間に向けた現場工期の確保▽ワークライフバランス実現に向けた完全4週8閉所(完全週休2日)など現場閉所日程の設定▽設計仕様の早期設定と変更期限を順守した施工工程の確保▽作業所内の各種検討や資料作成の適正な時間確保▽作業所内の会議、打ち合わせを定時時間内とする体制整備▽現場朝礼、打ち合わせへのローテーションやリモート参加への協力▽想定外の事情による工程遅延が発生した場合の工期延長を含めた契約内容の見直し▽生産性向上・業務効率化に向けた取り組みへの協力-の8項目。

同社は現場作業所で長時間労働の改善と対策の推進を目的に文書を作成し、ゼネコンや発注者など顧客に提示。大気社側から顧客の本社に出向き要望するケースや、プロジェクト開始のタイミング、進捗(しんちょく)に伴うミーティング時に共有するケースなどを想定し、現場の改善を促す。営業部門が中心になって動いている。

同業他社でも要望書を提出したり、姿勢や取り組みを公表したりする動きがある。22年12月に高砂熱学工業が同様の文書を作成し、ゼネコンや発注者などの顧客に要望している。

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