2026/04/27 重層下請、半数が課題認識/下請側は「適正な報酬でない」/国交省調査
【建設工業新聞 04月 27日 1面記事掲載】
元請や下請といった立場を問わず、建設会社の約半数が重層下請構造に起因する課題を抱えていることが、国土交通省の調査で分かった。元請などの注文者目線では施工品質や安全性の低下を懸念する声が多く、主に下請の請負人目線では低い報酬や長時間労働を招いているとの指摘がある。特に、請負階層が多重化しやすい建築工事で課題を認識している会社が多い。こうした実態を踏まえ、国交省は産業政策として実行可能な改善策を検討する方向だ。
元請団体や専門工事業団体、労働者団体などを通じ、2025年度にウェブアンケートで幅広い立場で回答を収集。今月初めに議論の取りまとめを公表した有識者会議「今後の建設業政策のあり方に関する勉強会」で調査結果の一部を紹介していた。
現場の重層化の程度で最も多かったのは土木が「2次」の43・1%、建築は「3次」の33・3%。4次以上は土木が5・7%、建築で31・2%。建築の重層化が顕著だった。下請に仕事を出す理由は元請の場合、自社では難しい専門業種への対応を挙げる傾向が強い。一方、請負階層の中間段階にいる下請の場合は理由がやや異なり、単純に人手不足・資材不足を補う必要性を挙げていた。
重層化の結果として中間段階での中抜きを問題視する声が下請の立場で根強い。請負人目線で「適切な報酬を得られない」との実感は建築で28・1%に達する。注文者目線で「下請と報酬の紛争が生じやすい」との意見は建築で12・3%にとどまり、それぞれの目線で認識のギャップが目立つ。
著しく低い労務費による契約を禁止する改正建設業法で中間段階でも労務費を削りにくい仕組みができ、結果的に請負次数の縮減につながる可能性はある。仕事量の繁閑に対応するための調整弁となってきた事情から、国交省は政策的な対応として柔軟な人員配置を可能にする仕組みも検討課題に挙げる。勉強会の取りまとめでは重層下請構造を「建設業の特性として受け入れるのではなく、その改善・解消に向け具体的・直接的に対応していくことが必要だ」と強調している。
元請団体や専門工事業団体、労働者団体などを通じ、2025年度にウェブアンケートで幅広い立場で回答を収集。今月初めに議論の取りまとめを公表した有識者会議「今後の建設業政策のあり方に関する勉強会」で調査結果の一部を紹介していた。
現場の重層化の程度で最も多かったのは土木が「2次」の43・1%、建築は「3次」の33・3%。4次以上は土木が5・7%、建築で31・2%。建築の重層化が顕著だった。下請に仕事を出す理由は元請の場合、自社では難しい専門業種への対応を挙げる傾向が強い。一方、請負階層の中間段階にいる下請の場合は理由がやや異なり、単純に人手不足・資材不足を補う必要性を挙げていた。
重層化の結果として中間段階での中抜きを問題視する声が下請の立場で根強い。請負人目線で「適切な報酬を得られない」との実感は建築で28・1%に達する。注文者目線で「下請と報酬の紛争が生じやすい」との意見は建築で12・3%にとどまり、それぞれの目線で認識のギャップが目立つ。
著しく低い労務費による契約を禁止する改正建設業法で中間段階でも労務費を削りにくい仕組みができ、結果的に請負次数の縮減につながる可能性はある。仕事量の繁閑に対応するための調整弁となってきた事情から、国交省は政策的な対応として柔軟な人員配置を可能にする仕組みも検討課題に挙げる。勉強会の取りまとめでは重層下請構造を「建設業の特性として受け入れるのではなく、その改善・解消に向け具体的・直接的に対応していくことが必要だ」と強調している。
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