2012/06/27 国交省/6月27日に都道府県説明会/保険未加入対策で、行政の対応策解説

【建設工業新聞 6月 27日 記事掲載】

 国土交通省は27日、従業員を社会保険に加入させないことで経費を削減している「保険未加入企業」の排除に向けた行政側の対応策などを解説する都道府県と地方整備局向け説明会を省内で開く。102人が参加する見通しだ。未加入企業に対する立ち入り検査や建設業許可更新時の保険加入状況の確認方法などを示したマニュアル案や、保険加入を盛り込んだ「建設業法令遵守ガイドライン(再改訂版)」などについて説明する。
 
 
 説明会では、まず厚生労働省の担当者が社会保険制度と労働保険制度の概要をあらためて解説。国交省が保険加入状況の確認に関するマニュアル案、建設業法令遵守ガイドライン、社会保険加入に関する下請指導ガイドラインを説明する。各地方ブロックごとに立ち上げる「社会保険未加入対策推進地方協議会」の設置と開催見通しについての聞き取り調査も行う予定だ。
 
 
 保険加入状況確認のマニュアル案は、行政側の対応策を示したもので、建設業許可更新時に企業側が提出する書類のうち、保険加入状況を示す添付書類の確認や、指導後も改善されなかった未加入企業への立ち入り検査の方法、通報の仕組みなどを盛り込んでいる。
 
 
 建設業法令遵守ガイドラインの再改訂については現在、国交、厚労省間で内容を調整中だが、保険加入に不可欠な福利厚生費の適切な支払いなどの文言を盛り込む予定だ。11月までに成案をまとめる。下請指導ガイドラインについては、5月に公表した保険加入に関する元・下請の役割と責任を明示した指針案の内容を紹介する。国交省は7月上旬に下請指導ガイドラインを自治体などに通知する予定。
 

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