2013/01/18 先端建設技術センター/NETIS補完システム運用開始/技術の詳細情報提供

【建設工業新聞 1月 18日 記事掲載】

 先端建設技術センター(北橋建治理事長)は、国土交通省の新技術情報提供システム(NETIS)の機能を補完する新システム「NETISプラス新技術情報データベース(DB)」の本格運用を始めた。NETISに登録済みの技術や新たに収集する技術について、開発企業から一定の料金を徴収して動画や写真など現場での活用に役立つ詳細情報を提供する。優れた新技術でも活用・普及までに時間がかかる現状を改善するのが狙いで、「年間400~500件の技術情報を掲載できるようにしたい」(技術調査部)という。
 
 
 国交省のNETISは、98年度に初期のシステムが開発され、評価情報の充実などを経て06年度に本格運用を開始した。公共工事に有用な新技術の活用を推進するのが目的で、公共発注機関やコンサルタント会社が利用。既に4000件を超える技術情報が掲載されている。ただ、10年間という登録期間の中で、技術評価に多くの時間が割かれ、実際の工事への普及が思うように進んでいないとの指摘もある。
 
 
 同センターが構築したNETISプラスDB(http://www.netisplus.net/)は、NETISに登録されている技術情報を国交省のデータベースから引用して提供するのに加え、NETISでは提供されない動画や写真も掲載する。クラウド環境を利用して検索も高速化。必要な技術情報を効率的・効果的に集められるようにした。
 
 
 例えば、現場での作業や騒音・粉じんの発生状況なども動画で確認することが可能。Q&Aコーナーを設けて技術のネガティブ情報も提供するなど利用者の知りたい情報を掲載する。一定の条件を満たす技術が対象で、掲載希望の申請を受け付けて内部審査を行い、掲載の可否を判断する。現在、「コンクリート片のはく落に対する予防保全・補強工法(PVM工法)」(ショーボンド建設)、「支承の若返り工法」(日本支承協会)など10件の技術情報が掲載されている。

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