2013/06/04 国交省/優良事業者認証制度で報告書/国による認証機関の認定・登録を提案

【建設工業新聞 6月 4日 記事掲載】

 国土交通省は、専門工事業者を中心に社会保険に加入した優良事業者を認証する仕組みなどを検討した調査事業の報告書をまとめた。認証事業を実施する機関を国が認定・登録する仕組みを提案。実現に向けて、登録規定を国土交通大臣告示で定めるなど登録基準の具体化に向けてさらに検討を行うべき項目を例示した。
 
 
 12年度に実施した「社会保険等の加入徹底方策に関する調査事業」で同省は、有識者や業界関係者などで構成する検討委員会(座長・佐藤博樹東大大学院教授)を設置し、優良事業者認証の仕組みなどを検討した。検討に当たっては、全国基礎工業協同組合連合会(全基連)、全国建設室内工事業協会(全室協)、全国鉄筋工事業協会(全鉄筋)の3専門工事業団体に、優良事業者の認証に必要な評価項目や確認用資料の適否を検討するためのデータ収集を目的とした事前調査を行った。
 
 
 これらの調査結果を踏まえて報告書は、優良事業者の認証制度が関係者に広く受け入れられるようにするためには、制度が公正に運営され、一定の認証水準を確保すること、さらに実施機関となる専門工事業団体が認証事務の適正性を担保することなどが必要だと指摘した。
 
 
 こうした課題に対応するために、認証実施機関の大臣告示や企業からの申請に基づくレベル別の認証書の発行、認証事務が適正に実施されない場合の登録取り消しなどの検討が必要とした。ある程度まとまった規模で認証を一斉に行い、社会的効果を検証する実証実験を行うことも提案している。

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