2014/7/2 国交省/「ジュニアマスター」創設へ/39歳以下対象、若年者の入職促進狙い

【建設工業新聞 7月 1日 1面記事掲載】

国土交通省は、39歳以下の優秀な建設技能者を対象にした「青年優秀施工者土地・建設産業局長顕彰(建設ジュニアマスター)」を15年度に創設する。建設技能者を対象にした最高の顕彰である「優秀施工者国土交通大臣顕彰(建設マスター)」に達するまでの技能向上にインセンティブを与え、技能者のキャリアアップステージを強化することで若年者の入職促進につなげる狙い。10月に建設業団体に対して推薦を依頼する。

建設省時代の1992年度に創設された建設マスターは、建設現場業務期間20年以上の人が顕彰対象で、平均年齢は50歳程度。これに対し建設ジュニアマスターは業務経験10年以上の人を対象にするため、20代で顕彰される技能者が出てくる可能性もある。

推薦された技能者を審査委員会で選考し、翌年の10月に建設マスターと併せて顕彰式典を行う。選考は、▽技術・技能が優秀▽技能・技術に関する工夫・改善に努め技術開発・施工の合理化に貢献している▽将来の活躍が一層期待される▽工事施工で安全・衛生の向上に貢献している▽勤務成績・日常行為等で他の建設現場従事者の模範になる-などを基準に行う。例えば、1級技能士や登録基幹技能者の資格を持っていたり、技能五輪など全国規模の競技大会の出場経歴があったりする人や、継続教育(CPD)や講習会への参加など自らの「技」の研さんに意欲的な人が対象になりそうだ。

顕彰人数は毎年150人程度とする。建設業団体に推薦枠を設けるが、女性技能者については、建設マスターと同様、別枠で人数に上限なく推薦することを認める。10月に各団体に1回目の推薦依頼をした後、来年2~3月に推薦を締め切り、審査委員会(委員長・藤澤好一芝浦工大名誉教授)で候補者を選考する。国交省の建設産業活性化会議(座長・高木毅副大臣)は先の中間取りまとめに、若手から中核的技能者へのキャリアアップの具体策の一つとして、若年技能者を対象とする新たな顕彰制度の創設を盛り込んでいた。

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