2014/8/28 東北整備局/若手技術者育成へ要件緩和/専任補助者、1人で2現場兼務可能に

【建設工業新聞 8月 28日 1面記事掲載】

国土交通省東北地方整備局は9月から、建設会社に所属する若手技術者の育成を促すため、工事への「専任補助者」の配置要件を緩和する。経験豊富な1人の専任補助者が、10キロ圏内にある二つの現場で監理技術者を補助することを認め、若手技術者を配置した複数の現場を一人で担当できるようにする。負担が軽くなることで企業は多くの現場に若手を配置しやすくなり、若手の活躍の場が広がる効果が見込める。専任補助者に二つの現場の兼務を認める措置は全国で初の試みという。

さらに若手技術者が多様な工事の経験を積めるよう入札参加時に求める配置予定技術者の施工実績要件も緩和する。応札しようとする工事と同じ工種の施工経験があれば、規模は問わずに配置を認めるようにする。例えば、現行の参加要件では、WTO対象の橋梁上部工に若手技術者を配置する場合、支間長65メートル以上の鋼橋上部工を施工した実績を求めているが、9月以降は規模の大小を問わず過去に鋼橋上部工の経験があれば若手技術者の配置を認める。

専任補助者の配置要件の緩和と、若手の配置予定技術者の施工実績の緩和の措置は9月1日以降に公告するすべての案件に適用する。若手技術者が現場の経験を積みやすい環境を整備し、建設業の担い手不足の緩和につなげるのが狙いだ。東北整備局は今年6月、女性技術者を登用するモデル工事の試行も始めた。若手や女性の技術者が活躍できるステージを広げることで建設業の担い手を確保することを目指している。

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