2015/12/14 許可・経審申請業者の社保加入率、88%に/4~9月、一斉指導や排除策奏功/国交省

【建設工業新聞 12月 14日 1面記事掲載】

国土交通省は、建設業許可や経営事項審査(経審)の申請などに合わせて実施している社会保険への加入指導の結果をまとめた。今年4~9月の半年間で許可や経審を申請した業者のうち、既に社会保険に加入していた業者の割合は88・0%だった。指導後に加入した業者を加えると、全体に占める割合は92・4%に達した。

申請数は6万3010件で、うち加入数は5万5425件。指導を行ったのは全体の12・0%に当たる7585件だった。指導によって加入した業者は2769件、指導に応じず、厚生労働省への通報にまで至ったのは3241件に上った。

申請時に加入していた業者の比率は、14年4月から9月までの申請で82・7%、14年10月から15年3月までの申請で86・2%と上昇傾向にあり、今年4~9月はさらに高まった。

加入率が上昇している理由について、国交省は今年実施した社会保険加入促進の全国キャラバン、11月に開始した前倒し一斉指導の予告、直轄工事での社会保険未加入1次下請業者の排除策などが奏功したとみている。

申請時の加入指導は12年11月から実施。指導は許可・更新と経審申請時に加え、立ち入り検査時にも行っている。累計の指導数は4万6762件、指導後の加入業者数は1万6479件、厚労省への通報数は2万1321件に上った。通報率(指導件数に対する通報件数の割合)は45・6%だった。地域によっては通報率が6割を超えているという。

申請時の加入数と指導後の加入数を合わせた業者数は34万3140件で、申請総数の91・9%になっている。

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