2019/12/20 国交省/CCUSとマイナンバー連携へ/19年度補正予算案にシステム改修費計上

【建設工業新聞 12月 20日 1面記事掲載】

国土交通省は、政府が運営する「マイナンバーカード・マイナポータル」と建設キャリアアップシステム(CCUS)の連携を推進する。CCUSのシステムを改修し、連携が可能な水準までセキュリティーレベルを強化する。マイナンバーカードと外国人の在留カードの連携を踏まえCCUSを改修し、外国人建設労働者の在留・就労管理の効率化や適正化につなげる。

2019年度補正予算案で「マイナンバーカード・マイナポータルと建設キャリアアップシステムの連携推進」の経費に6億円を計上した。CCUSのシステム改修に国費を充てるのは初めて。

政府は「マイナンバーの普及とマイナンバーの利活用の促進に関する方針」を6月4日に閣議決定。この中で、マイナンバーカードでもCCUSを利用できるよう措置するとともに、登録情報の自動入力などCCUSとマイナポータルとの連携推進を明記。CCUSなどを活用して外国人建設労働者の適正就労などの推進も盛り込まれている。

国交省は民間システムのCCUSと政府のマイナポータルの連携が可能かどうかなどを検討した上で、円滑な連携が可能な水準までセキュリティーレベル強化のための改修を実施する。

CCUSがマイナポータルと連携することで、マイナポータルにひも付けされている納税(国税庁)や社会保険加入(日本年金機構)など他のシステムとつながる。現在マイナポータル閲覧を調整している入国管理(法務省)や技能講習修了(厚生労働省)のデータベースともひも付く。これにより、CCUSの登録申請や資格更新などの手続き負担を軽減できる。

現行のCCUSは外国人建設労働者の在留資格などが登録・蓄積されていない。システムを改修し、外国人の在留資格情報(在留カード番号、従事業務、在留期間満了日、不法就労情報など)や特定技能受け入れ計画の認定情報、作業員名簿の様式変更(外国人在留情報など)といった項目を追加する予定だ。

19年度補正予算案で「建設キャリアアップシステムを活用した地域建設企業の生産性向上」の経費に1億円を計上。CCUSや建設技能者の技能水準を簡易に評価する「能力レベル判定システム」(開発中)と連携した、専門工事会社の施工能力の「見える化システム」を構築する。両システムを構築し連動させ、CCUSのメリットを一層引き出す。

日刊建設工業新聞の購読申し込みは、こちら

戻る