2021/01/25 国交省/19年度直轄工事、総合評価方式の適用率98・1%/施工能力II型が7割

【建設工業新聞  1月 25日 1面記事掲載】

国土交通省は2019年度直轄工事の入札での総合評価方式の実施状況をまとめた。合計8971件の工事入札に対し、総合評価方式の適用率は98・1%とほぼ全面採用の状況。タイプ別では施工能力評価型(II型)が5590件で最も多く、総合評価方式適用工事の70・2%を占めた。その他のタイプ別のシェアは、施工能力評価型(I型)が1944件で24・4%、技術提案評価型(S型)が429件で5・4%だった。=2面に直轄業務の実施状況

1工事当たりの競争参加者数をタイプ別に見ると、WTO政府調達協定適用の技術提案評価型(S型)が14・1者(18年度14・3者)と他のタイプに比べて著しく多く、それ以外は多い順にWTO以外の技術提案評価型(S型)が5・0者(18年度6・3者)、施工能力評価型(I・II型)が4・5者(18年度5・1者)。前年度と比べて、すべてのタイプで競争参加者数の減少傾向が現れた。

工種別(全体タイプの平均)では、鋼橋上部8・6者、アスファルト舗装6・1者、PC(プレストレストコンクリート)6・0者、一般土木5・9者と、他工種に比べて多くなった。最も少なかったのは機械設備の1・9者だった。

総合評価方式の工事すべてに施工能力評価型(I・II型)を適用した工種は▽造園▽のり面処理▽塗装▽グラウト▽さく井▽受変電設備。

技術評価点の状況を見ると、1位同点者数はWTO技術提案評価型(S型)が1・5者(18年度1・7者)、にWTO以外の技術提案評価型(S型)が1・0者(18年度1・1者)となり、前年度と比べ微減。施工能力評価型(I・II型)は1・1者(18年度1・1者)となった。

さらに技術評価点の1位と2位の得点率の差を見ると、WTO以外の技術提案評価型(S型)は3・3%(18年度3・2%)、施工能力評価型(I・II型)が2・9%(2・5%)で推移。これに対しWTO技術提案評価型(S型)は1・9%(1・3%)と、1位と2位の差が小さいことが分かった。

落札者の特徴を見ると、WTO技術提案評価型(S型)が最高得点かつ最低価格以外の参加者が落札する割合が高い傾向にあるほかは、いずれのタイプでも最高得点かつ最低価格の参加者が落札している割合が高くなっている。

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