2021/02/24 経産省/26年度めどに約束手形廃止/産業界・金融界に行動計画策定要請

【建設工業新聞  2月 24日 2面記事掲載】

経済産業省は、企業間取引で所定期日までの支払いを確約する紙の約束手形を2026年めどに廃止するよう、産業界に取り組みを促す。銀行振り込みや電子決済システムへの移行を求め、中小企業の負担を軽減する。今夏までに産業界や金融界に対し、手形廃止に向けた自主行動計画の策定を要請。改善状況を踏まえ24年に行動計画の中間評価を実施し、必要な見直しを行う。

経産省の有識者会議「約束手形をはじめとする支払条件の改善に向けた検討会」(座長・神田秀樹学習院大学大学院法務研究科教授)は19日にオンライン会合を開催。議論結果をまとめた報告書案をおおむね了承した。

手形の振り出しから支払いまでの期間は90~120日と長期にわたるケースが多い。下請となる中小企業の資金繰りを圧迫する要因になっている。金融規制の緩和で資金調達がしやすくなっていることも踏まえ、支払い期間の長い取引慣行の見直しを呼び掛ける。

報告書案では約束手形の利用に代わる決済手段として、より支払い期間が短い銀行振り込みを求める考えを提示。発注元企業の資金繰り負担の観点で直ちに切り替えることができない場合、電子記録債権など電子的手段への移行を促進する必要があるとした。

産業界などに策定を求める自主行動計画に基づく取り組み期間は26年までの5年間。改善動向を1年ごとにフォローアップし、3年後の24年をめどに施策を見直す。

行動計画で産業界に検討を求めるのは、▽約束手形の運用改善▽約束手形の利用廃止▽支払い条件に関する情報開示の充実-の3項目。運用改善では支払い期間短縮や、振り出し側による割引料負担を求める。利用廃止に向けては、大企業間の取引を含めサプライチェーン(供給網)全体への浸透などを課題に挙げた。

金融界に対しても決済関連の手数料見直しのほか、電子決済サービスの導入促進に向けた取り組みの強化を呼び掛ける。

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