2021/11/22 日建連/CCUS新目標追跡調査結果/事業者・技能者とも登録率最低目標は達成

【建設工業新聞  11月 22日 1面記事掲載】

日本建設業連合会(日建連、宮本洋一会長)は、3月に策定した「建設キャリアアップシステム(CCUS)普及の新目標」の追跡調査結果を公表した。会員企業による9月末時点の取り組み実績を参考に日建連全体の平均値を推計。事業者登録率が59%、技能者登録率は54%となり、「21年度コミットメント」として設定する本年度末までに達成を目指す最低限の目標値を7~29ポイント上回った。=2面に関連記事

調査結果は19日の理事会で「21年度上半期CCUS取り組み状況フォローアップ報告書」として報告。会員の全142社を対象に調査し、83%の118社が回答した。

CCUS普及の新目標で設定した21年度最低目標の達成状況(9月末時点)を確認。「登録現場に入場する事業者の事業者登録率52%」を掲げる事業者は、回答106社のうち会員数ベースで64%、前年度完成工事高に基づく事業費ベースで73%が最低目標を達成。「登録現場に入場する技能者のカード保有率25%」という目標は、回答106社の82%(事業費割合93%)がクリアした。

現場登録は最低目標として「請負金額1億円以上の全建設現場」を目指している。稼働中工事の契約額の合計値に対し、現場登録を済ませた現場の契約額合計値比率が9割以上だった会員は回答114社の41%(83%)。請負金額1億円以上の現場で顔認証システムも含むカードリーダーなどの設置率が9割以上あった会員は回答105社の71%(92%)となっている。

これらの実績値を完工高で加重平均し日建連全体の平均値を推計。21年度最低目標に比べ事業者登録率は7ポイント上回る59%、技能者登録率が29ポイント上回る54%と算出した。現場登録率は契約金額ベースで89%。請負金額1億円以上の現場が全体の9割以上を占めていると考えた場合、実際の平均値は100%に近いと予測する。登録現場のうちカードリーダーなどの設置率は95%と見ている。

推計結果を総括した結果、登録現場では6割程度の協力会社が事業者登録、55%の技能者がカード保有を目安に技能者登録を行っていると試算した。今後の課題にはCCUS活用に関する地域会員のさらなる対応や、約4割程度と推計するカード保有技能者のタッチ率の向上を挙げている。

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